美人・不美人・オブジェクション
- 2014/08/28
- 22:31
夏も終わり、すっかり秋の気配ですね~。
この前、仕事の資料の参考に、鎌倉時代に描かれた『男衾三郎絵巻(おぶすまさぶろうえまき)』
という絵巻物を、見ていました。『男衾三郎絵巻』の詳しい解説は以下↓
(読むのがめんどい人は飛ばしても)
都ぶりの優雅な生活を送る吉見(よしみ)二郎と、武芸一途の男衾三郎という武家の兄弟の物語。二郎は大番役のため上洛した帰路に山賊に襲われ、三郎に妻子のことを託して死ぬ。しかし三郎は二郎の妻子を虐げ、国司が二郎の娘を見初めたので引き離し、かわりに自分の娘を引き合わせるが、国司がその醜さにあきれる、というところで終っているが、現状には途中一部に欠落もあり、さらなる物語の展開があったことも想像される。武家の暮らしや合戦の様子などを描いている絵巻として著名である。<
これだけだと、ふーん、そうなの、て感じですが、この男衾三郎、なかなかの変人で、
美人を妻にすると、ろくなことがないし、武士の妻には醜女がピッタしよね、と、
「関東一醜い女」を探しだして、妻にしてるんですねー。
記述によると「髪は縮れッ毛で、顔は天狗鼻で、への字口」で、当時の美人
「引き目、鉤鼻、しもぶくれ」とは、まったく正反対、

う~む、「みんなと違う個性的な顔だからダメ」という、日本人らしい発想なのか?と、
思ったり、いやいや、話してみたら、案外友達になれるかもよ、とか、あと、なんだか
急に落合監督婦人を思い出したり。
そんな男衾三郎の妻、死んだ義兄の忘れ形見の美しい娘に嫉妬して、いじめ抜く、という
『身も心もどっちも醜い女』と描かれていて、「やっぱ、ブスは心も汚いと思われてん
のか!余計なお世話じゃ!」と、なんだかモヤモヤする気持になることしきり。
おそらく、作者は男性、ていうのもイライラポイントかしらね。
もう、言っちゃうなー、私が小学生だったら、帰りの会で「ブスは性格もブスって、
男子が言うんです!」って、先生に言っちゃうなー。
継母がブス、とか、昔話の「継子もの」の物語とかで、よくある話で、
こういう説話は「人に親切にしないと地獄に堕ちる」的な教訓を教える、
という役割があるのだけれど、ブスである必要あるのか。。。
まあ、ブスな方がよりドラマチックにはなるか。
結果としては、こんなことでモヤッとしてしまうほど、自分は美醜に
ついて物思う事があるのだな~、と、隠された心のうち
に気づく出来事でございました。いや~ね~。

こ、こんな日は、こんな日は、風呂はいって、はやく寝よーっと!
この前、仕事の資料の参考に、鎌倉時代に描かれた『男衾三郎絵巻(おぶすまさぶろうえまき)』
という絵巻物を、見ていました。『男衾三郎絵巻』の詳しい解説は以下↓
(読むのがめんどい人は飛ばしても)
都ぶりの優雅な生活を送る吉見(よしみ)二郎と、武芸一途の男衾三郎という武家の兄弟の物語。二郎は大番役のため上洛した帰路に山賊に襲われ、三郎に妻子のことを託して死ぬ。しかし三郎は二郎の妻子を虐げ、国司が二郎の娘を見初めたので引き離し、かわりに自分の娘を引き合わせるが、国司がその醜さにあきれる、というところで終っているが、現状には途中一部に欠落もあり、さらなる物語の展開があったことも想像される。武家の暮らしや合戦の様子などを描いている絵巻として著名である。<
これだけだと、ふーん、そうなの、て感じですが、この男衾三郎、なかなかの変人で、
美人を妻にすると、ろくなことがないし、武士の妻には醜女がピッタしよね、と、
「関東一醜い女」を探しだして、妻にしてるんですねー。
記述によると「髪は縮れッ毛で、顔は天狗鼻で、への字口」で、当時の美人
「引き目、鉤鼻、しもぶくれ」とは、まったく正反対、

う~む、「みんなと違う個性的な顔だからダメ」という、日本人らしい発想なのか?と、
思ったり、いやいや、話してみたら、案外友達になれるかもよ、とか、あと、なんだか
急に落合監督婦人を思い出したり。
そんな男衾三郎の妻、死んだ義兄の忘れ形見の美しい娘に嫉妬して、いじめ抜く、という
『身も心もどっちも醜い女』と描かれていて、「やっぱ、ブスは心も汚いと思われてん
のか!余計なお世話じゃ!」と、なんだかモヤモヤする気持になることしきり。
おそらく、作者は男性、ていうのもイライラポイントかしらね。
もう、言っちゃうなー、私が小学生だったら、帰りの会で「ブスは性格もブスって、
男子が言うんです!」って、先生に言っちゃうなー。
継母がブス、とか、昔話の「継子もの」の物語とかで、よくある話で、
こういう説話は「人に親切にしないと地獄に堕ちる」的な教訓を教える、
という役割があるのだけれど、ブスである必要あるのか。。。
まあ、ブスな方がよりドラマチックにはなるか。
結果としては、こんなことでモヤッとしてしまうほど、自分は美醜に
ついて物思う事があるのだな~、と、隠された心のうち
に気づく出来事でございました。いや~ね~。

こ、こんな日は、こんな日は、風呂はいって、はやく寝よーっと!
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お仕事情報85/「小説新潮8月号」「文春文庫」
- 2014/08/13
- 17:01
毎年恒例!夏バテでげっそり!!
あー、暑いのしんどいです。で、冷房入れてたら、寒くてダルい、でも暑い、でもダルい
と、永遠に終わらないラビリンスに迷い込んだようでございます。
ラビリンスといえば、映画の、ジェニファーコネリーの眉毛太かったなあ。。。
さて、お仕事情報ですー。
●『小説新潮8月号』夏なので、怪談話特集でございます。

私は、宇月原晴明さんの読み切り短編「大盗袴垂の災難」の扉絵を描いています。
このお話、芥川龍之介の「芋粥」を元にしており、芋粥が食べたくてたまらない、冴えない
赤鼻の侍にクローズアップしております。
芥川といえば「蜘蛛の糸」が有名ですね。
私も昨日、うつぶせの姿勢で整体を受けている時に、やけにズボンのヒザがもぞもぞするな、
と、思ってたら、うっかりカナブンが入っていたので、自然に戻してやりました。
これで地獄に堕ちても安心!罪人の山から、さっそうと私を救い出してくれるはずです。
●『教授のお仕事』(文春文庫)
こちらは以前、単行本で出たものが文庫になりました。
エジプト考古学の権威である吉村作治さんの描いた、大学が舞台の連作短編小説です。
装画も、前のものを使っていただきました。気に入っていたので、再会できて良かったなぁ。
書店などで見かけたら、手にとっていただければ嬉しいです。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
●絶賛発売中です~。
あー、暑いのしんどいです。で、冷房入れてたら、寒くてダルい、でも暑い、でもダルい
と、永遠に終わらないラビリンスに迷い込んだようでございます。
ラビリンスといえば、映画の、ジェニファーコネリーの眉毛太かったなあ。。。
さて、お仕事情報ですー。
●『小説新潮8月号』夏なので、怪談話特集でございます。

私は、宇月原晴明さんの読み切り短編「大盗袴垂の災難」の扉絵を描いています。
このお話、芥川龍之介の「芋粥」を元にしており、芋粥が食べたくてたまらない、冴えない
赤鼻の侍にクローズアップしております。
芥川といえば「蜘蛛の糸」が有名ですね。
私も昨日、うつぶせの姿勢で整体を受けている時に、やけにズボンのヒザがもぞもぞするな、
と、思ってたら、うっかりカナブンが入っていたので、自然に戻してやりました。
これで地獄に堕ちても安心!罪人の山から、さっそうと私を救い出してくれるはずです。
●『教授のお仕事』(文春文庫)
こちらは以前、単行本で出たものが文庫になりました。
エジプト考古学の権威である吉村作治さんの描いた、大学が舞台の連作短編小説です。
装画も、前のものを使っていただきました。気に入っていたので、再会できて良かったなぁ。
書店などで見かけたら、手にとっていただければ嬉しいです。
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●絶賛発売中です~。